太陽光発電の名義変更
太陽光発電の名義変更が必要になるのは主に以下5つのケースです。
①事業譲渡
ex:中古の太陽光発電設備を買った
親族から太陽光発電設備の贈与を受けた
太陽光発電設備が付いている中古住宅を買った
親族から太陽光発電設備が付いている住宅の贈与を受けた
②会社分割・合併
ex:会社の分割または合併により社名が変更した
③競売物件による事業者変更
ex:競売に出ている太陽光発電設備を買った
④離婚による分与
ex:離婚による財産分与で太陽光発電設備を貰った
⑤相続
ex:親が所有している太陽光発電設備を相続した
①~③は変更認定申請、④・⑤は事後変更届出となります。変更認定申請と事後変更届出では、手続きの内容が大きく異なります。2024年4月に再エネ特措法が改正され、変更認定申請では事前周知措置または住民説明会が必要になるケースがあります。
※JPEA代行申請センター 制度改正に伴う追加・変更より引用


説明会または事前周知措置が不要になるケース
①10kW未満の発電設備
②屋根に設置されている10kW以上の発電設備で、2023年10月以降に設備認定を受け屋根設置価格が適用されている設備、設備IDの頭文字が6である設備。
※屋根設置太陽光の買取区分が設定された2023年10月1日より前に認定を受けたものについて、屋根設置区分の認定に必要な下記ア~エの書類が提出されれば、説明会等の実施が不要です。
ア.建物表題登記の登記事項証明書
イ.建築基準法に基づく検査済証の写し
ウ.使用前自己確認届出
※2023年3月20日より前に運転開始をした500kW未満の設備を除く
エ.太陽電池の全てが屋根に設けられていることを示す写真と図面
上記以外の太陽光発電設備の名義を変更する場合は、説明会または事前周知措置が必要になります。
事前周知措置とは?
事前周知措置とは、説明会は不要であるものの、事業実施場所(太陽光発電設備の所在地)から一定の範囲内の住民に対して、以下の方法により事業の内容等を周知していくことをいいます。
1.事前周知措置の要件(周知方法等)
①事前周知措置の範囲
実施場所の敷地境界線からの水平距離が100mの範囲内の居住者(以下、「周辺地域の住民」)に対して、ガイドライン第3章第4節に記載の説明項目及び説明事項の全てについて周知すること。
(1)ポスティングによる書面配布
(2)戸別訪問による書面配布
(3)インターネット上で「周辺地域の住民」の閲覧に供するとともに、主たるホームページのアドレスを回覧板に掲載する方法
(4)インターネット上で「周辺地域の住民」の閲覧に供するとともに、主たるホームページのアドレスを関係自治体の公報又は広報誌へ掲載する方法
〔施行規則第4条の2の3第3項第1号、第2号、第4項〕
②事前周知措置の実施時期
認定申請日の3か月前までに実施をすること。ただし、ガイドライン第3章第2節②~⑤の場合に該当する場合には、これに準じて、それぞれに定める時期の全てに実施すること。
〔施行規則第4条の2の3第4項〕
③質問等に対する回答
事前周知措置の実施後に、2週間以上の時期にわたり、「周辺地域の住民」の質問等を受け付けた上で、当該質問等に対して書面をもって誠実に回答すること。その際に、質問等の提出先を定めて、事前周知措置の実施時に周知すること。
〔施行規則第4条の2の3第3項第3号〕
【解説】
①について
「実施場所」とは、原則として、再エネ特措法における発電設備の設置場所(地番単位)を指します。
回覧板/関係自治体の公報又は広報誌へ記載する方法の場合は、物理的な制限から、必要な周知内容を回覧板/関係自治体の公報又は広報誌で網羅することが困難であると想定されることから、必要な情報を事業者自身が設置するインターネット上の主たるホームページに掲載し、そのURL等を回覧板/関係自治体の公報又は広報誌に掲載する方法で、事前周知措置を実施する必要があります。
また、戸別訪問による場合であっても、書面を配布し、当該書面に基づき案内をします。
②について
事前周知措置を実施するにあたり、当該事前周知措置が再エネ特措法に基づくものであることを明示します。
③について
質問応募フォームにおける質問等の受付方法は、メール、郵送、インターネット又はこれらを組み合わせる方法から事業者が選択した形式とし、当該形式については、事前周知措置において、提出先となるメールアドレス、郵送先又はURLを明示した上で、周辺地域の住民に周知します。また、責任主体を明確にする観点から、提出先となるメールアドレス、郵送先又はURLは、当該事業者のものとすることとなっています。
2.事前周知措置の要件(事前周知措置を実施したことを証する資料)
①認定申請にあたっては、事前周知措置の実施に係る次の資料を提出すること。
(1)ポスティング又は戸別訪問を行った場合は、配布資料
(2)回覧板/関係自治体の公報又は広報誌を活用した場合は、回覧板/関係自治体の公報又は広報誌への掲載内容に加えて、ホームページに掲載した内容。
〔施行規則第4条の2第2項第7号の3〕
②認定申請にあたっては、事前周知措置を実施した対象の範囲が分かる書面を提出すること。
〔施行規則第4条の2第2項第7号の3〕
③認定申請にあたっては、質問応募フォームにおける質問等及び「周辺地域の住民」に示した回答を提出すること。
〔施行規則第4条の2第2項第7号の3〕
④認定申請にあたっては、事業者が実施した事前周知措置の概要を報告する事前周知措置概要報告書について、ガイドライン付録4.の様式により提出すること。
〔施行規則第4条の2第2項7号の3〕
【解説】
①~④について
事業者が提出した資料に虚偽が発覚した場合は、再エネ特措法上の要件を満たさないものとして、認定を行わず、又は認定を取り消すなどの厳格な対応が行われます。
②について
ポスティング又は戸別訪問を行った場合にあっては、住所等で場所を特定します。回覧板/関係自治体の公報又は広報誌を活用した場合にあっては、関係自治体の協力を得る等の方法により、対象となる居住者の範囲を住所等で可能な限り特定したうえで、明確化の上、提出します。
③について
質問等の提出がなかった場合は、その旨を報告します。
④にいて
ガイドライン付録4.の様式により提出された情報は、資源エネルギー庁のシステムにおいて公表されます。〔施行規則第7条第1項第7号〕
太陽光発電設備の名義変更は専門家へ依頼を
太陽光発電設備の名義変更は、専門的な知識が求められます。特に変更認定申請は複雑で難易度も高い申請です。虚偽の申請をした場合は、認定が取り消されることもあります。
名義変更を行わないと再エネ事業を行うことができず、事業の目的を達成することができません。申請をスムーズに行うためにも、専門家へご相談ください。